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第1章 金銭消費貸借契約書の必要事項
- 契約年月日
- 債権額
- 弁済期
- 利息
- 利息の支払方法
- 遅延損害金
第2章 その他の契約事項
- 期限の利益の喪失
- 合意管轄
第3章 契約の締結
- 書類の印刷
- 署名・捺印
- 収入印紙の貼り付け
- 契約書の所持
第4章 契約書の特約事項
- 連帯保証人
- 公正証書の作成
- 抵当権の設定
【参考】親族間の金銭消費貸借について
「金銭消費貸借契約書」を開くと、自動的にマクロが実行されて、必要事項の入力を促しますので、以下の説明を読みながら、データを入力していってください。この入力が終われば、契約書が完成します。
>> 文書が開かない場合やエラーになる場合
1.契約年月日
金銭消費貸借契約は、現実にお金を渡すことで効力を生じます。(民法587条
)
従って、契約年月日は、お金を渡した日付にします。
(記入例)

2.債権額
貸したお金の額を、法律上、債権額といいます。
実際に貸したお金の額を契約書に記載しますが、ここで用いる文字は、算用数字でも漢字でも構いません。
例では、算用数字を用いましたが、[壱百万]などのようにすると、契約書の改ざんは防ぎやすくなります。
(記入例)

3.弁済期
お金を返してもらうことを「弁済」といい、お金を返してもらう日を「弁済期」といいます。
なお、弁済の方法は、民法(民法484条後段)では、貸主の住所に借主が現金を持参する方法が原則とされていますが、弁済の証拠があとに残るようにするためには、銀行振込の方法が好ましいといえます。なお、貸主と借主が弁済の日までに合意したならば、契約書と異なる方法(例えば、民法の原則通り現金を持参する方法など)で弁済をすることも、法律上は問題ありません。
(記入例)

4.利息
利息は、契約で定めていない場合は、原則として、年5%となります。(民法404
条)
利息をゼロ、つまり、無利息にすることも民法上可能ですが、税法上、利息分を贈与したなどとして課税される可能性がありますので、一定の利息を取ってお
く方が望ましいのです。
(記入例)

なお、利息には、以下のような制限があり、それを超えた利息を定めても、超過した部分が無効になりますので、注意してください。(利息制限法1条)
| 債権額 |
利息の限度 |
| 10万円未満 |
年20% |
| 10万円以上で100万円未満 |
年18% |
| 100万円以上 |
年15% |
5.利息の支払方法
利息は、弁済期に全額支払ってもらうこともできますが、一般的には、毎年決まった日に支払ってもらいます。そうすることによって、そのときどきの借主の支払能力を確認することもできます。
なお、最後の利息の支払日を弁済期と一致させるのが便宜的ですので、特段の
事情がなければ、利息の支払日は、弁済期をもとに定めます。
(記入例)

なお、借主があまり信用できない場合には、利息を、毎月、支払ってもらった方が安心です。
この場合、利息支払日は、「毎月15日」とか「毎月末日」などのように定め、第3条の「当該年分の利息」の部分を「当該月分の利息」と書き換えてください。
ところで、利息の計算ですが、これは、日割計算にするのが法律上の原則です。(民法89条2項)
この例の場合、最初(平成12年8月31日)に支払うべき利息の額は、8月4日から8月31日
までの分を日割計算した額、すなわち、1,000,000×0.04×(31日−4日)÷366日=2950円となります。(平成12年はうるう年だったため)
6.遅延損害金
お金を返さなかったときの違約金を、法律上、遅延損害金といいます。
通常、利息の2倍程度を定めるのが通例です。
(記入例)

遅延損害金にも、利息と同様に制限があります。(利息制限法4条)
| 債権額 |
遅延損害金の限度 |
| 10万円未満 |
年29.2% |
| 10万円以上で100万円未満 |
年26.28% |
| 100万円以上 |
年21.9% |
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データ入力が終われば、とりあえず、契約書が完成しますので、一度、目を通
してみてください。
この章では、前章で説明しなかった事項について、説明します。
1.期限の利益の喪失
借主は、弁済期にお金を返すわけですが、反対に言えば、弁済期までは、お金を返す必要がないわけです。この「弁済期までは、お金を返す必要がない」とい
うことを、法律用語で、「期限の利益」といいます。
しかし、借主の信用が大きく低下しても、弁済期が来ていなければお金を返さなくてもいいというのは、貸主にとって、不利益なことです。
そこで、契約書では、借主の信用が大きく低下するような事情を列挙して、そのような事態になったときは、直ちに、お金を返してもらえるように定めます。
これを、「期限の利益の喪失」の定めといいます。
この契約書では、一般的な例として、「利息の支払を怠ったとき」や「強制執行、競売または破産の申立てがあったとき」に借主は、直ちに、お金を返さなければならないと定めています。
しかし、貸主と借主の関係で、もっと厳しくすることもできます。
例えば、上記の他に、「貸主に通知せずに借主が住所を移転したとき」とか「手形や小切手が不渡りになったとき」などを加えることもできます。
ただし、「貸主の承諾なしに借主が住所を移転したとき」のような記載は、借主の「居住、移転の自由」を奪うことになりますので、そのような記載はできないものと考えられます。
2.合意管轄
この契約に関して、貸主が借主を訴えるときは、原則としては、借主の住所の
裁判所に訴えなければなりません。
しかし、借主が、住所を遠方に移した場合などには、貸主は、わざわざ、借主の住所の裁判所まで出向かなければならないので、貸主にとって、極めて不利になります。
そこで、あらかじめ、この契約に関する裁判を、貸主の住所の裁判所で行うこ
とに決めておくのが一般的です。
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では、この契約書を使った契約の締結の方法を順を追って説明します。
1.書類の印刷
ここで作成した書類は、A4の用紙に、貸主のものと借主のものの計2通印刷
します。
以前は、民法上の書類は、裁判になったときの各種書類がB4であったことや不動産登記
の申請書がB4と決められていたため、B4の用紙を使用するのが一般的でしたが、現在、裁判関係書類や登記申請関係書類がA4の用紙となったため、A4の用紙が使われています。
2.署名・捺印
2通の契約書それぞれに、貸主と借主双方が署名捺印します。
署名は、原則として、自筆で行います。あとで、本人が契約したかどうかが問題になったときに筆跡を鑑定できるようにするためです。なお、住所・氏名は住民票や印鑑証明書の記載と一致している必要があります。
また、捺印は、法律上は認印でも構いませんが、これも、後に問題が起きたと
きのために、実印を使う方が好ましいといえます。実印を使った場合は、貸主・
借主双方の印鑑証明書をお互いに手渡して、実印が正しいものであることの証と
します。この場合の印鑑証明書は、いつ発行のものでも構いませんが、3ヶ月以内のものを使用すべきです。
3.収入印紙の貼り付け
収入印紙は、貼らなくても契約の効果には影響ありませんが、脱税になります
。
収入印紙は、下記の額面のものを、2通の契約書のそれぞれの左上に貼り、貸主・借主双方が消印を押します。
貼り付ける収入印紙は、債権額によって、以下のように定められています。
| 債権額 |
印紙税額 |
| 1万円未満 |
非課税 |
| 10万円以下 |
200円 |
| 50万円以下 |
400円 |
| 100万円以下 |
1,000円 |
| 500万円以下 |
2,000円 |
| 1000万円以下 |
10,000円 |
※1000万円を超える場合は省略
4.契約書の所持
これで、契約書の作成は完了です。
作成された契約書は、貸主と借主の双方が、1通ずつ保管します。
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| (署名捺印、収入印紙貼付の例) |
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通常は、この契約書で十分ですが、借主の信用が低い場合には、いろいろな特約をつけることができます。
1.連帯保証人
契約書に連帯保証人を定めておくことができます。契約書に、「連帯保証人を
○○ ○○とする」との記載があり、保証人の署名捺印がなければなりません。
連帯保証人があれば、もし、借主が弁済期になってお金を返してくれなくても
、貸主は、連帯保証人に請求することができます。
2.公正証書の作成
この契約書を公正証書にすることができます。契約書に、「借主は、直ちに強制執行に服する」という記載があり、借主の委任状と印鑑証明書を貸主に交付してあれば、貸主は、この契約書を公正証書にすることができます。
公正証書にするには、公証人役場に出向いて、手続をしなければなりません。
また、以下の手数料がかかります。
| 債権額 |
公証人手数料 |
| 100万円以下 |
5,000円 |
| 200万円以下 |
7,000円 |
| 500万円以下 |
11,000円 |
| 1000万円以下 |
17,000円 |
※1000万円を超える場合は省略
契約書を公正証書にしておけば、借主が弁済期になってお金を返してくれなく
ても、貸主は、裁判をすることなく借主に強制執行をかけて、強制的に、債権を回収することができます。
公正証書につきましては以下のページに詳しく説明しております。
>> 公正証書作成から債権回収まで
3.抵当権の設定
金銭消費貸借契約に基づいて、不動産を抵当(担保)に入れることができます
。契約書に、「債務を担保するため、抵当権を設定する」という記載と担保に入
れる不動産の明細の記載があり、その不動産の権利書と不動産の所有者の委任状
と印鑑証明書があれば、その不動産を抵当に入れることができます。
抵当権を設定するには、抵当に入れる不動産の所在地を管轄する法務局で登記
をしなければなりません。
登記には、登録免許税という税金の納付が必要ですが、その額は、債権額の0.4%です。
不動産を抵当に入れておけば、借主が弁済期になってお金を返してくれなくても、その不動産を競売して、債権を回収することができます
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【参考】親族間の金銭消費貸借について
親族間の金銭消費貸借の場合は、税務署によって、贈与とみなされて、贈与税が課税される場合がありますので、以下の点に注意して下さい。
- 金銭消費貸借契約書をきちんと作成する。(口約束は不可)
- 金利を適正に設定する。(銀行からの借り入れと同程度に)
- 金利を、契約書の記載どおりに、定期的に支払う。
- 金利の支払と元金の返済は、必ず、銀行口座への振込などの方法で、あとに、支払の証拠が残るようにする。
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