| 「不動産売買契約書」 不動産を売りたい人と買いたい人が決まったときに交わす契約書が「不動産売買契約書」です。 ここでは、一戸建ての家の売買を中心に解説し、マンションについては、補足的に解説します。
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「不動産売買契約書」を開くと、自動的にマクロが実行されて、必要事項の入力を促しますので、以下の説明を読みながら、データを入力していってください。この入力が終われば、契約書が完成します。 不動産売買契約は、売主と買主が合意したときに成立します。(民法555条
) 合意した売買代金を記載します。 通常、売買の約束が成立した時点で売買代金の全額を支払うことは無理ですので、この段階では、まず、手付金を支払うのが通例です。手付金の額は、5%から30%くらいの間で、売主と買主の合意によって定めます。 そもそも、売買の約束が成立した時点で、その場で買主が売買代金を全額用意でき、その場で売主が不動産を引き渡すことができれば、売買契約書を作成する必要はありません。しかし、通常は、買主は、手付金は支払うことができても、残金は、持ち家を売却したり、住宅ローンを組んだりして、調達することが多いでしょうし、売主は、新しく住む家を見つけて引越しをするなどして、引き渡しをする準備が必要でしょう。このように、売買の約束が成立してから実際に代金が支払われて不動産が引き渡されるまでには、ある程度の期間が必要になってきます。「不動産売買契約書」は、この期間に、売主も買主も、安心して準備がすすめられるようにするために作成されるものなのです。 売買する土地の所在を記載します。ここへの記載は、不動産登記簿謄本を見ながら、一字一句、正確に記載する必要があります。 (記入例)
売買する土地の地番を記載します。不動産登記簿謄本の記載どおりに記載すればよいのですが、横書きの場合は、算用数字を用いても差し支えありません。なお、住居表示がなされている場合、
「住所」の地番とは異なる場合がありますので、注意して下さい。また、
「番地」ではなく、「番」と記載しなければならないことに注意して下さい。 売買する土地の地目を記載します。これも、不動産登記簿謄本の記載どおりに記載してください。 売買する土地の地積を記載します。これも、不動産登記簿謄本の記載どおりに記載してください。地目が
「宅地」などの場合は、小数点以下2桁まで、それ以外の場合は、小数点以下は記載しません。 売買する建物の所在を記載します。これも、不動産登記簿謄本の記載どおりに記載すればいいのですが、土地の所在とは異なり、地番まで含められていることと、建物の所在における地番の表示は、
「番」ではなく、「番地」であることにご注意ください。 建物一つ一つには、家屋番号というのが与えられています。普段は意識することがないものですが、これも、不動産登記簿記載のとおりに記載してください。 建物の種類を記載します。これも、不動産登記簿記載のとおりに記載してください。 建物の構造を記載します。これも、不動産登記簿記載のとおりに記載してください。 建物の床面積を記載します。これも、不動産登記簿記載のとおりに記載してください。数字は、横書きの場合、算用数字で差し支えありません。 (記入例) なお、ここでは、平家建の例になっていますので、床面積の記載はこれだけですが、例えば、二階建の場合には、次のように、書き加えてください。
【補足】マンションの場合
データ入力が終われば、とりあえず、契約書が完成しますので、一度、目を通
してみてください。 売買物件に抵当権がついていたり、だれかに賃貸している場合は、通常の売買においては、取引期日までに売主はこれらの権利を抹消して、買主が自由に使用できる状態にしておかなければなりません。ただし、抵当権がついたまま売買したり、だれかに賃貸している物件をそのまま売買することも可能ですので、その場合は、この条項を適宜書き直す必要があります。 従来、登記簿記載の地積や床面積は、正確に測量されずに定められることが多かったため、実測すると、登記簿記載の面積と実測面積が大きく異なる場合があります。そのようなことが、売買契約後に明らかになっても、売主も買主も、異議を申し立てないという規定を設けておく必要があります。このような規定がなければ、実測面積が少ない場合、売主が損害賠償を請求されることになります(民法565条)。都市部の土地の売買などで、正確な地積をもとに売買したいときは、売買契約に先立って、土地家屋調査士に依頼して、正確に測量した上で地積更正登記をすませておくのがいいでしょう。 売買契約後、取引期日までに、もし、売買する家が火事にあったような場合にどうするかということを決めておく必要があります。もちろん、売主の失火で火災が起きたときは、売主の責任ですので、買主は、契約を解除して、手付金を返還してもらうことができます(民法543条)。しかし、売主に過失がない場合には、民法の原則では、買主は契約を解除できず、売買代金全額を支払わなければならないことになっています(民法534条)。不動産の場合は、この民法の原則ですと、あまりに買主に不利になりますので、民法とは異なる規定を置いて、このような場合に買主は手付金を返還してもらって契約を解除することにするのが通例です。なお、買主の過失などによって失火したような場合は、買主が契約を解除することができないのは当然のことです(民法548条)。 特に、問題になるのが、固定資産税です。固定資産税は、1月1日現在に登記されている所有者に課税されます。すると、例えば、1月2日に所有権移転登記がされたような場合は、売主にとって、非常に不利益になります。そのため、実務上、取引の場において、その年の固定資産税を日割り計算で清算するのが通例です。また、これに関連してよく問題になるのは、マンションの管理費の滞納がある場合です。この場合は、後に紛争になることもありますので、マンションを購入する場合には、あらかじめ、管理組合に問い合わせるなどしておくのが安心です。 民法の規定では、登記費用は、売主の負担ということになっています(民法485条)。しかし、これでは一般常識とかけ離れてしまいますので、契約書の規定で買主の負担とすることにするのが通例です。ただし、この場合でも、地域の慣習で、「売渡証書作成費用」や「立会費用」などの名目で、売主も、5000円から30000円程度の負担を求められることもありますので、あらかじめ、依頼する司法書士に問い合わせておいてもいいでしょう。なお、後述のとおり、この契約書には収入印紙を貼ることになっていますが、これは、売主、買主双方が負担しなければなりません。 家を売ったときに、家の中の畳も売ったことになるのは当然のことです(民法87条)。しかし、植木やクーラーやシャンデリアなどをどうするかで、トラブルになることがあります。契約書では、それらもすべてを買主に引き渡すことになっていますが、どうしても、売主が持っておきたいものがあれば、契約の際に、口頭または書面(メモ)で、買主にその旨を了解してもらうのがいいでしょう。 売買契約は、取引が成立するまでは、買主は手付金を放棄して、売主は手付金を倍返しして、いつでも解除することができます(民法557条)。ここでは、相手が解除しなくても、相手が契約違反をした場合には、こちらからも契約を解除することができることを明記しています。手付金の額は、このようなことも考慮して、定める必要があります。
では、この契約書を使った契約の締結の方法を順を追って説明します。 ここで作成した書類は、A4の用紙に、貸主のものと借主のものの計2通印刷
します。 2通の契約書それぞれに、売主と買主双方が署名捺印します。 収入印紙は、貼らなくても契約の効果には影響ありませんが、脱税になります
。
※なお、平成21年3月末まで、以下のように軽減されています。
※10億円を超える場合は省略 これで、契約書の作成は完了です。
この契約書で、一般の一戸建住宅の売買ならば十分ですが、場合によっては、特約が必要な場合があります。 買主が住宅ローンを借りて、残金を支払うような場合、もし、金融機関の審査の結果、融資が受けられなくなった場合、買主は、手付金を放棄して契約を解除しなければなりません。しかし、これでは、買主は安心して契約することができません。そこで、もし、売主に同意してもらえるならば、融資が受けられなくなった場合には、手付金を返還してもらって契約を解除できるような条項をつけることができます。これを、「ローン条項」といいます。具体的には、以下のような記載をします。
契約する土地が農地で農地転用の許可が必要な場合や、契約する建物の敷地が借地で地主の許可が必要な場合などには、これらの許可が得られない場合にどうするかということを、特約で定めておく必要があります。
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